「涙で画面が見えない…」泣けるアニメといえばコレ!Key作品3選(2010年以降)

ゲームブランド「Key」が手掛けるアニメ、通称「Key作品」は、泣ける名作が多いと有名です。「それは知ってるよ」と思った方、ちょっと待った!『CLANNAD』や『AIR』あたりを想像していませんか?それ以降に作られたKey作品にも、泣ける名作がまだまだあるんです。そこでこの記事では、2010年以降に放送された「泣けるKey作品」を3つ、ご紹介します!

●『Angel Beats!』

【あらすじ】
「ここは…どこだ?何も思い出せない」。音無結弦(おとなし・ゆづる/CV:神谷浩史)が目を覚ますと、そこは見覚えのない学校でした。声をかけてきたのは、銃を持った少女・仲村ゆり(なかむら・ゆり/CV:櫻井浩美)。「ようこそ、死んでたまるか戦線へ」。

ゆりによると、ここは死後の世界であり、何もしなければ神様に消されるとのこと。そしてゆりが銃で狙っているのは、白髪の生徒会長…通称、天使(CV:花澤香菜)でした。事態を飲み込めない音無は、天使に近づき話しかけます。が、音無は天使に刃物で刺されて――?

『Angel Beats!』は、『リトルバスターズ!』を手掛けたKey所属のシナリオライター、麻枝准(まえだ・じゅん)さんが全話脚本を務める、オリジナルアニメです。制作会社は『ウマ娘 プリティダービー』を手がけたP.A.WORKS。冒頭はドタバタ系青春アニメに見えるものの、徐々に皆の理不尽な過去や死因が、明らかになっていきます。

「人生」がテーマになっている本作では、ギャグまじりでテンポよく話が進んだかと思えば、誰かがぽつりと死因を話し出したりします。そのギャップはどこか現実的で、「死後の世界」という設定にリアリティを与えています。

「神様ってひどいよね。私の幸せ、全部奪っていったんだ」。死後の世界でもまだ、理不尽な人生を受け入れることに反抗する彼女たち。神に抗い激しく戦う様子は、自分の人生を受け入れることの難しさや、葛藤を表しているのかもしれません。

それでも彼女たちは助けあい信じあって、人生の尊さを学んでいきます。「例え報われない人生でも、精一杯生きよう」と思わせてくれる作品です。そして実は、タイトルやロゴ、OPテーマにも多数の伏線があります。一度見た方もぜひ、見直してみてくださいね。

舞台は死後の世界
運命に立ち向かう少年少女たちの物語
なんらかの理由で最後を遂げた少年・音無は、死後の世界の学校で、ゆりと名乗る少女と出会う。彼女は神に反逆する「死んだ世界戦線」のリーダーで、天使と日夜激戦を繰り広げていた。 そして、立ちはだかるは神の使い・天使。それは、可憐なひとりの少女だった。 生前の記憶が無く、この死後の世界で何が起きているのかも分からず戸惑う音無。 彼は、ゆりたちと共に戦う道を選ぶことにしたのだが…。

●『Charlotte(シャーロット)』

【あらすじ】
少々中二病をわずらっている少年・乙坂有宇(おとさか・ゆう/CV:内山昴輝)は、「他人の体を5秒間だけ乗っ取る」という能力を持っていました。能力を使ってカンニングし、名門校に進学した有宇は、ニセ優等生として女子人気も獲得し、天狗になります。

順風満帆なスタートを切った有宇でしたが、ある日突然生徒会室に呼び出されます。なんとカンニング容疑がかかり、実力テストのやり直しを命じられたのです。能力を使ってその場をしのごうとした有宇ですが、その様子は急に現れた友利奈緒(ともり・なお/CV:佐倉綾音)に撮られていて――?

『Charlotte』は麻枝准さんが原作を手がける、オリジナルアニメの2作目です。『Angel Beats!』に続き、制作はP.A.WORKSが担当。他のKey作品と違うポイントは、主人公の有宇が「Key史上最高にゲスい(公式HPより引用)」ところです。

他人をどこか下に見ていたり、女子からの告白を無下に断ったり…「本当にKey作品の主人公か?」と疑いたくなるほどのゲスっぷりを見せる有宇。しかし、能力者たちが通う星ノ海学園に転入してからある使命を背負い、少しずつ成長していきます。

それだけで終わればよいのですが、有宇は過酷な運命に立ち向かうことになります。その有宇の姿には、原作者・麻枝さんの人間性が反映されているのだそう。スタッフから「途中からは、麻枝さんの私小説」とも言われている本作は、Keyファンならずとも見逃せません。

思春期の少年少女のごく一部に発症する特殊能力。
人知れず能力を駆使し、順風満帆な学園生活を送る乙坂有宇。
そんな彼の目の前に突如現れる少女、友利奈緒。
彼女との出会いにより、暴かれる特殊能力者の宿命。

それは麻枝 准が描く青春を駆け巡る能力者たちの物語―――。

TVアニメ『Angel Beats!』放送開始から5年。
麻枝 准が原作・脚本を手掛ける、
完全新作オリジナルアニメーションが遂に始動。

●『神様になった日』

【あらすじ】
息抜きに公園でバスケをしていた、高校3年生の成神陽太(なるかみ・ようた/CV:花江夏樹)。そこに突然、修道服を着た少女・ひな(CV:佐倉綾音)が現れます。そしていきなり「我は全知の神である!」「30日後にこの世界は終わる」と言ってきたのです。

ひなのことを全然信じていない陽太ですが、ひなを心配して彼女が帰るまで付き合います。しかしひなは、急な雨やバスの渋滞、競馬の順位まで言い当ててしまうのです。そして、「貴様は神の力を得て、何を望む?」と陽太に問いかけてきて――?

『神様になった日』は、麻枝准さんが原作を手がける、オリジナルアニメの3作目です。制作は引き続きP.A.WORKSが担当。ヒロインがいきなり神を名乗るという、なんともうさんくさい始まり方をする本作ですが、ひなが神を名乗るのには、ちゃんと理由があります。

ともかく、ひなはその強引さで陽太の家に居候し、友人たちとも仲良くなって楽しく暮らします。しかし一方で「世界の終わり」は近づき、毎話の終盤でそのカウントダウンが表示されるのです。世界の終わりとは、一体どういうことなのでしょうか。

本作は「(麻枝さんの)原点回帰」「泣きの原点」とうたわれている通り、第1話からは想像できないような、悲しい展開が待ち受けています。他のKey作品と少し毛色が違うこともあり、評判は賛否両論ですが、その真相はぜひ自分の目で確かめてみてください。

彼女が神様になった日、
世界は終焉へと動き出した――
高校最後の夏休み、
大学受験を控えた日々を送る成神 陽太の目の前に、
ある日突然「全知の神」を自称する少女・ひなが現れる。

「30日後にこの世界は終わる」

そう告げるひなに困惑する陽太だったが、神のような予知能力を目の当たりにし、その力が本物だと確信する。

超常的な力とは裏腹に天真爛漫であどけないひなは、なぜか陽太の家に居候することが決まり、2人は共同生活を送ることになる。

「世界の終わり」に向けて、騒がしいひと夏が始まる。

大人になると、人前で泣くことはあまりなくなりますよね。しかし、泣くことには医学的にも、デトックス効果や安眠効果があるそうです。最近ストレスだらけの方や、あまりよく寝付けない方は、泣けるKey作品を摂取してみてはいかがでしょうか。

※配信状況は、記事掲載時のものです。
(著:新美友那)