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第十一話 「あれ不可よ 原作があるじゃないかね」「原作より面白かったら、原作者に失礼だろうが!」「永眠が叶わぬなら、せめて冬眠くらい…」

視聴終了日:2025/05/31 23:59
「あれ不可よ 原作があるじゃないかね」
ここは場末のキネマ館。少女達が真剣に見入っているのは、原作つきの話題作だ。カラカラと乾いた音を響かせて、映写機はスクリーンに夢を映し出す。物語に没頭するひとときは、疲れきった彼女達の心をほんの少しだけ無邪気な幼女の頃にタイムスリップさせる…と思いきや。
「原作より面白かったら、原作者に失礼だろうが!」
「原作通りに作ったのだから仕方ない」と叫ぶ謎の映画監督。怒りに震える少女達を尻目に、彼は望とともに薄暗い夜道へと消えた。「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ」耳鳴りのように疼く心の声に耳も貸さず、2人の影は遠くなるばかり…。
「永眠が叶わぬなら、せめて冬眠くらい…」
少女達とコタツを囲んで仲良く午睡する望は、暖かな一酸化炭素に包まれて安らかに眠る……って、眠っちゃダメダメ!間一髪で集団自殺を免れて生きる喜びを思い知った望だったが、この後さらに訪れる惨劇を知るはずもなかった…。
さよなら絶望先生

エピソード一覧

1
第一話 「さよなら絶望先生」「やっぱり学校といえば温泉よね」
「さよなら絶望先生」
うららかな春の朝。桜舞う通学路を踊るように駆け抜ける少女。しかし、希望に満ち溢れた彼女の瞳に映ったのは、桜の木の下で首を吊る男・糸色望の姿だった。彼女の救出作業により命を救われた男は、叫ぶ。「死んだらどーする!!」希望と絶望、出会ってはいけない2人の出会い…。波乱の物語が、今ここに幕を開ける。
「やっぱり学校といえば温泉よね」
校内に設けられた天然温泉は、癒しを求める女子生徒で今日も大盛況。少女達は無垢な体を湯船に沈め、恋や学業の話に花を咲かせている。温泉で過ごす安らぎの時間は、体はもちろん心の垢も綺麗に洗い流してくれる…。そんな学校生活に憧れる可符香であった。
2
第二話 「トンネルを抜けると白かった」「本当のディープラブをお教えしましょう」
「トンネルを抜けると白かった」
2年へ組の不登校生徒の存在を知る望だったが、自分の悩みが大きすぎて生徒の心配などしている暇はない。しかし、SCの智恵に気圧され、重い腰を上げるのだった…。望の型破りな不登校解決法が現代の学校教育に一石を投じる衝撃のエピソード…なのかもしれない。
「本当のディープラブをお教えしましょう」
交際中の男性につきまとっているせいで、不登校状態が続いている少女・まとい。「私は愛が深い」とうそぶく彼女に本当の姿を教えてやるべく、望は立ち上がった。彼女が男と一緒にいる現場に乱入した望は、勢い余って2人の目の前でアレを開いてソレを出してしまう…。
3
第三話 「その国を飛び越してこい」「イイ国。気ニ行ッタ!」
「その国を飛び越してこい」
海外から編入生を迎えることになった2年へ組。新しい仲間の加入に沸き立つ生徒たちをよそに、望は不安を募らせていた。些細なことでも訴訟を起こし、世間を疑念と不信の闇に陥れる――それが海外。それこそが海外の訴訟社会。世界からの脅威に望は腹をくくらず、首をくくる…。
「イイ国。気ニ行ッタ!」
海外からの編入生はカエレだけではなかった。知らぬ間にクラスに溶け込んでいた色黒の少女。少女なのに名前は太郎…。深まる謎を暴くために、彼女を尾行する可符香達だったが…。少女の正体と悲しみの過去を知ってしまった、可符香の運命やいかに!?
4
第四話 「ヒジニモ負ケズ ヒザニモ負ケズ」「私のひいきしている子をイジメないでください」
「ヒジニモ負ケズ ヒザニモ負ケズ」
「2年へ組の小節あびるはDVされているらしい…」教え子の不穏な噂を聞きつけた望は、彼女の父親に疑いの目を向けた。徹底した尾行調査の結果、明らかになった父親の正体――それは伝説の傭兵「砂漠のねり消し」の残党。驚愕の事実に、望はどう立ち向かうのか!?
「私のひいきしている子をイジメないでください」
授業中、教科書の音読をさせようとある女生徒に声をかけた望。しかし、彼女は何も言わずに教室を飛び出す。少女の名は、音無芽留――。小さな肩を震わせ怯える教え子に、望は特別な感情を抱いてしまった。その想いが彼女に届いたとき、悲劇の幕が開くのだった…。
5
第五話 「シミと毒だし」「あら、昨今カットされがちなシチュエーション」
「シミと毒だし」
今日は嬉し恥ずかし身体測定日。保健室に集まった少女達は自分の体重やスリーサイズに一喜一憂。しかし、そんな和やかなイベントにどうしても納得できない男がいた…。「うわべばかり測って何になるのですか!」旧態依然とした学校行事に異議を唱えた望は、生徒を1人ずつ薄暗い部屋に呼び出しアノ部分の測定を始める…。
「あら、昨今カットされがちなシチュエーション」
望は商店街の福引で温泉旅行を当てた。意気揚々と旅館へ赴いた彼は、露天風呂に浸かりほっと一息。一方、壁一枚を隔てた女湯には可符香をはじめ、教え子の少女達があられもない姿で戯れていた。温泉宿での偶然の出会いは、
6
第六話 「見合う前に跳べ」「目が合った時点で見合い成立。即、結婚していただきます」
「見合う前に跳べ」
「先生は失踪することにしました」たった一言を残して姿を消した望。唖然とする皆をよそに、咳の止まらない可符香は苦しそうな様子。耐えかねて病院を訪れた彼女が見たものは、望と瓜ふたつの医師・糸色命であった。その名を聞いた瞬間、可符香の心に拭いきれない疑惑が浮かび上がる――。
「目が合った時点で見合い成立。即、結婚していただきます」
奇妙な運命の糸に導かれ少女達は、望の故郷に足を踏み入れる。そこで彼女達を待ち受けていたのは、チャラついた望と彼の妹・糸色倫。そしてその夜、妖しげな銅鑼の音とともに見合いという名のラブゲームが幕を開けた!欲望にまみれたマッドシティーで望の生き延びる道はあるのか!?
7
第七話 「ある朝、グレゴール・ザムザが目をさますと神輿を担いでいた」「日本人の悪いクセです。神輿につられてすぐ踊り出す!」
「ある朝、グレゴール・ザムザが目をさますと神輿を担いでいた」
同人誌即売会での死闘を終えた望は敗北感に打ちひしがれていた。その頃、晴美は得意の漫画執筆に悪戦苦闘。創作活動に情熱を燃やす少女の姿に望の心は大きく揺れた。そして2人の視線がぶつかるとき、秘密の課外授業が幕を開ける…。
「日本人の悪いクセです。神輿につられてすぐ踊り出す!」
ところ変わってお祭りの縁日。屋台や神輿の賑わいに、少女達は興奮気味。だが、そんな平和な風景に望は鋭く噛みついた。「現代メディアという名の担ぎ手によって無自覚に踊らされる愚かなる大衆諸君よ、今こそ目覚めよ、立ちあがれ!」望は叫び続ける、アニメ神輿に担がれながら…。
8
第八話 「私は宿命的に日陰者である」「非難訓練のご指導の方、お願いしたいのですが」
「私は宿命的に日陰者である」
照りつける強い陽射しの下、男は立っていた(ように見える)。誰にも気付かれず、ただそこに汗まみれで立ちつくしていた(かな?)男の名は臼井影郎(だった気がする)。これは悲しき業を背負った彼(誰?)の哀切と苦悶に満ちた人生にそっと光を当てる物語(じゃないよね)。
「非難訓練のご指導の方、お願いしたいのですが」
夏休みも終わったというのに、授業をする気が湧いてこないダメ教師・望。生徒達の非難の罵声を一身に浴びて怒りに我を忘れた望が卑劣な手口で少女達を汚していく。…念のため確認しますが、今回の主役は誰だかよくわかりません。
9
第九話 「富士に月見草は間違っている」「女子高生と話がしたい変態かも」
「富士に月見草は間違っている」
人間、誰しも間違いはあるもの。とはいえ、笑って許すにも限度がある。「父さん…父さん……」望を父と呼ぶ少年・交の無垢な瞳、そして少女たちの、侮蔑の眼差し…。嗚呼、たった一夜の間違いさえ人生の歯車を狂わせてしまうのだ。
「女子高生と話がしたい変態かも」
第九話にして衝撃の事実が発覚!主人公・糸色望は偽者で、その正体はブルセラマニアのロリコン援交男だった。この作品…いったいどれだけの間違いがあるというのだ!もう何も、誰も信じられない。さよなら…さよなら絶望先生!!(※つづく)
10
第十話 「生八ツ橋を焼かねばならぬ」「小心者にとって、下見は不可欠!」
「生八ツ橋を焼かねばならぬ」
文化祭――それは少年少女の豊かな心を育むために催される芸術と文化の祭典。しかし、虚飾に満ちた現代文化の中では豊かな心が育つはずもない。望の提唱する本来の文化祭は、腐ったミカンのような現代の少年少女達の、荒んだ心を救うことができるのか!
「小心者にとって、下見は不可欠!」
修学旅行の下見においてさえ、望のカリスマ性は顔を覗かせる。彼を慕う少年少女達が、我も我もと進んで追従してきたのだ。「木津さん、2人で下見に行きましょう」望は目に入った少女を召し寄せ、2人だけの約束の地へ彼女を誘う…。
11
第十一話 「あれ不可よ 原作があるじゃないかね」「原作より面白かったら、原作者に失礼だろうが!」「永眠が叶わぬなら、せめて冬眠くらい…」
「あれ不可よ 原作があるじゃないかね」
ここは場末のキネマ館。少女達が真剣に見入っているのは、原作つきの話題作だ。カラカラと乾いた音を響かせて、映写機はスクリーンに夢を映し出す。物語に没頭するひとときは、疲れきった彼女達の心をほんの少しだけ無邪気な幼女の頃にタイムスリップさせる…と思いきや。
「原作より面白かったら、原作者に失礼だろうが!」
「原作通りに作ったのだから仕方ない」と叫ぶ謎の映画監督。怒りに震える少女達を尻目に、彼は望とともに薄暗い夜道へと消えた。「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ」耳鳴りのように疼く心の声に耳も貸さず、2人の影は遠くなるばかり…。
「永眠が叶わぬなら、せめて冬眠くらい…」
少女達とコタツを囲んで仲良く午睡する望は、暖かな一酸化炭素に包まれて安らかに眠る……って、眠っちゃダメダメ!間一髪で集団自殺を免れて生きる喜びを思い知った望だったが、この後さらに訪れる惨劇を知るはずもなかった…。
12
第十二話 「なんたる迷惑であることか!」「そうか、これは証拠過多ですね!」
「なんたる迷惑であることか!」
ちゃっかり生きてる望をよそに、2年へ組には困った少女がまた1人。彼女の名は愛。優しすぎるがゆえに罪の意識で心を塞いだ悲しい女。その苦しみの先にあるのは“死”――。同じ道を辿る愛の手を強く握り、望は沖縄へ飛んだ。拭いきれぬ罪悪感を抱きながら…。
「そうか、これは証拠過多ですね!」
ぐだぐだな生前葬を終え、望の周囲に平穏な日々が戻ってくる……はずもなく、へ組の絶望少女が最後の難事件を巻き起こす。しかも今度は正真正銘の悪の枢軸娘。波瀾万丈の第一期『さよなら絶望先生』、最後の最後、またも望の身に危険が…!