＃11　「自分が苦しんで初めて人の苦しみがわかる」

同窓会で再会した初恋相手の九条君。大人になってますます良い男になっていた彼だけど、帽子を脱いだらまさかの坊主頭だった！なんと彼は、実家のお寺を継いで僧侶になっていたらしい。僧侶＝恋愛も結婚もエッチもしないと思っていたのに押し倒されて…。

同窓会で再会した九条君に、家まで送ってもらった美桜。相手が僧侶だからと油断していたら「僧侶の前に、俺だって男だよ」と押し倒されてしまう。まさかこんな展開になるなんて思いもしなかった美桜は動揺するが、本気で嫌な訳でもないので振りほどけず…。

九条君と一夜を共にした翌日、何故か彼の実家のお寺に連れていかれた美桜。彼の本意もわからないまま、両親にニセの婚約者として紹介されてしまう。さらに、彼のお母さんのご厚意で二人の部屋まで用意され、ますます逃げられなくなってしまい…。

九条君に婚約者のフリを頼まれた美桜。中学から彼を好きだった美桜は、迫られてもつい流されてしまいそうに…。さらに、両親の前では婚約者として愛しそうに振る舞ってくる彼の言動に、より切なさは加速して…。

九条君のお母さんに勧められ、九条君と一緒にお風呂に入ることになった美桜。それでも一線を引こうとする美桜に対し、彼は「もっと見たい」と触れてきて…。

九条君の気持ちがわからず避けてしまう美桜。すると九条君に詰め寄られてしまう。「俺が嫌なら本気で抵抗してよ」と言われ、今まで胸に秘めていた想いが爆発してしまい…。

晴れて九条君の婚約者となった美桜。しかし大学に通いながらの寺嫁修行は前途多難。おまけに九条君には毎晩愛され寝不足気味…。そんな美桜の前に新たなトラブルメーカーまで現れて…。

九条君の未来の嫁に相応しくなれるよう奮闘する美桜。しかし、お寺に訪ねてきた檀家さんの質問にうまく答えることができず、自分の知識不足に落ち込む。すると九条君が優しく諭してくれて…。

九条君からもらった教科書を元に、仏教について勉強する美桜。するとまたも突然雪隆が現れる。人懐っこくスキンシップの多い雪隆に戸惑う美桜だったが、雪隆が九条君の弟だと知って…。

雪隆に唇を奪われそうになったところを、九条君に助けられた美桜。しかし九条君の気は収まらず「深谷が誰のものか証明しないと」と、雪隆の目の前で見せつけるように迫られてしまい…。

すれ違ったまま教修に旅立ってしまった九条君。美桜は暫く会えないと知り、ショックを受けながらも少しホッとしてしまう。そんな中、ますます雪隆が美桜に接近してきて…。

やっと九条君が教修から帰ってくる日がきた。会えない間にお互いの大切さを噛みしめ合った二人。先日の失態を謝りながら強く抱きしめてくれる九条君に美桜は感激し、今までで一番深く結ばれて――。